鍵を握る情報交流の理解
情報交流とは?
5つの個人信用情報機関がそれぞれ情報を登録していますが、さらにいくつかの個人信用情報機関同士が提携し、情報を交流させています。これが情報交流で、個人信用情報の理解には欠かせません。もう一度、クレジットカードやカードローンの申込書をよく読んでみてください。その会社が加盟する個人信用情報機関とともに、加盟する個人信用情報機関が提携する個人信用情報機関についても説明がされています。加盟と提携を分けて理解してください。
現在稼働している情報交流の仕組みは以下に紹介するCRIN(クリン)と全情連・テラネットの2つで、それぞれ交流対象となっている情報に違いがあります。
CRIN
CRINは、全銀協、CIC、全情連の3機関の交流システムです。全銀協は銀行系、CICは主にクレジットカード業界、全情連は主に消費者金融業界です。この3業界の個人信用情報が相互に参照できる仕組みとなっています。
CRINの情報交流の特徴は、交流される情報の対象が、いわゆる事故情報、ブラック情報に限定されていることです。CIC業務紹介・CRIN
に説明がされていますが、異動情報(主に延滞、保証履行、破産)の情報が登録された場合にCRINにも流れ、相互に参照されます。逆に、これ以外の情報は参照できません。
なおCICにあるCRINの紹介ページには、「契約額(限度額)」が交流対象に掲げられていますが、これはブラック情報があった場合には残高を含めて交流されるということで、ブラック情報がなければ残高は交流されないとのことです(2008年6月電話確認済)。
全情連とテラネット
情報交流のもう一つの仕組みは、全情連とテラネットの交流です。CRINは上述の通りブラック情報しか交流されませんので、例えば全情連(消費者金融業界)に多額の残高があったとしても通常通り決済をしている限りは全銀協やCICからは参照できません。そのことを解消するために設立されたのがテラネットであると言われています。
この交流の特徴は、1)交流される情報の対象が残高がある情報であること、2)残高がある情報はホワイト情報も含めて交流されることです。従ってテラネット加盟の会社からは、全情連にいくらの残高があるかが確認できます。逆に、残高が無くなってしまえば交流されません。CRINの対象がブラック情報であることなのに対し、こちらは残高があることが情報交流の対象です。
CCBとエクスペリアン
CCBは現在のところ唯一他個人信用情報機関と情報交流をしていません。縦断的な個人信用情報機関で様々な業界が加盟できることから、CCBそのものが情報交流の役目を果たしているといえるのかもしれませんん(例えば都市銀行もアコムも加盟しています。)
但し、CCBは世界最大の信用情報機関であるエクスペリアンと業務提携をしています。現在のところは個人信用情報の交流はされていませんが(2008年6月電話確認済)、2008年5月には合弁会社を設立し、次世代信用情報機関システムを開発するとのプレスリリース(PDF)
が発表されており、先々はエクスペリアンとの個人信用情報の交流があるのかもしれません。
将来的な交流
以上のようにCCBを除く4つの個人信用情報機関は、CRINと全情連・テラネットによって相互に情報交流を行っています。但し、交流の対象が限定されており、すべてのクレジットヒストリーが完全に交流されているわけではありません。ここにはプライバシーの問題も多分に絡んでおり、例えば武富士など消費者金融各社が連合して、テラネットに訴訟が提起されたりしています(テラネット訴訟
)。
しかし、多重債務者・過剰与信の防止という観点からは、将来的に国家が先導してクレジットヒストリーの完全な交流に進む可能性があります。CRINについては予てからホワイト情報も含めた完全な交流が望まれています。
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